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【終活×固定費対策】“引き落とし”を整理するだけで親も子もラクになる――1周忌を過ぎても続くムダな支出を止める方法

はじめに──「契約の終活」が将来の相続コストを左右します

70代の親を支える私たち40代は、介護・医療・相続といった重いテーマに備えつつ、自分の老後資金も積み立てなくてはなりません。
ところが現場の相談を見ていると、“契約の終活”を後回しにしたせいで、故人の口座から1周忌を過ぎてもサブスク代やカード年会費が落ち続けるケースが少なくありません。

総務省「家計調査」では、二人以上世帯の交通・通信費が月平均41,731円と報告されています。

この内訳にはスマホ・ネット回線のほか動画配信などの月額サービスが含まれ、解約手続きを怠れば相続財産からの“流出”が続きます。

本稿では専門家の立場から、自動引き落とし放置が及ぼす損失と、その防止策5ステップを詳しく解説します。

1. 終活の落とし穴:見えない「自動引き落とし」の正体

主な引き落とし 発生頻度 放置した場合の損失例(3年間)
動画・音楽配信(1,200円/月) 毎月 約4.3万円
クラウドストレージ(500円/月) 毎月 約1.8万円
クレジットカード年会費(13,200円/年) 年1回 約4万円
ネット証券口座管理料(3,300円/年) 年1回 約1万円

着目ポイント

    • 親世代は通帳を作らずネット口座に集約しがち。
    • 明細はPDFやアプリ通知で届くため、家族が気付きにくい。
    • 少額でも時が経つほど損失総額は膨張する。

      2. 家族が気づきにくい3つの背景

      1. 完全オンライン化

      解約もウェブ完結。電話窓口が存在しないサービスも増加し、ログイン情報を知らなければ手続き不能です。

      2. ID・パスワードの分散

      セキュリティ強化で使い回しを避ける傾向は良いことですが、控えが手帳・クラウド・スマホメモに散在し、家族が把握できない状況を生みます。

      3. スマホ依存

      二段階認証コードがSMSや認証アプリで届くため、端末を開けない=解約できないという壁が立ちはだかります。

      3. 公的データで読む「放置コスト」

      • 65歳以上夫婦のみ無職世帯の月間消費支出は256,521円うち交通・通信は約10%。
      • 金額にすると年間30万円以上が固定費として動いており、その一部が不要契約だった場合、数年で数十万円が失われます。

      結論として、契約の棚卸しは節約術というより相続手続きを円滑化し、争族コストを削減するリスク管理といえます。

      4. 今日からできる5ステップ

      1. 契約リストを作る

      • 口座・カード別に「月額」「年額」「一度きり」を色分け。
      • Excelや共有スプレッドシートで更新履歴も残すと便利。

      2. パスワード管理アプリに一本化

      • 1Password、Bitwardenなどの緊急連絡先共有機能を活用。
      • 紙に書き写すより誤記リスクを減らせます。

3. スマホを90日維持して“証拠保全”

      • 回線をすぐ止めずSMSやメール通知を受け取り、解約リンクを確認。
      • 端末ロックの解除方法(PIN/指紋)を信頼できる家族へ伝達。

4. 金融機関への一括照会書式を準備

      • 死亡届・除籍謄本で残高証明と引き落とし履歴を取得可能。
      • 書式をプリントし保管しておけば、窓口手続きが半減します。

5. 半年ごとのメンテナンス

      • 家計調査が更新される2月を“契約点検月”に設定し、リマインダーを家族全員のカレンダーに登録。
      • 更新し忘れたIDや不要サブスクをその場で解約。

5. “契約の終活”を一冊で――「こころがけ帖®」の活用

私たちが監修した「こころがけ帖®」は、銀行・証券・サブスク・保険・不動産・デジタル資産を対話式フォームに入力するだけで一覧化し、PDFと紙の両方にまとめられるツールです。ワンタイム暗号化付きPDFで受け渡しできるため、

      • データ管理は子世代、
      • 保管は紙が安心な親世代、

という“世代間ギャップ”も解消。今ならクーポンコード〈enkoya〉で送料無料なので、最初の棚卸しツールとして検討してみてください。

まとめ──親を守る行動は“未来の自分”への投資

      • 自動引き落としの放置は、数年で数十万円規模の損失に。
      • オンライン化・ID分散・スマホ依存が“気付きにくさ”を招く。
      • 5ステップ(契約棚卸し→パスワード集約→スマホ保全→金融機関照会→定期メンテ)で防止可能。
      • リスト化とツール活用で相続手続きも家計管理も劇的にラクに。

親の契約を整理することは、いずれ自分が引き継ぐ家計と時間を守る“未来への投資”です。小さな行動を今日から始め、家族全員の安心へつなげましょう。

株式会社FPオフィス縁(えん)

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