親世代向け

今すぐ10分でできる、小さな準備

「終活」と聞くと難しく感じますが、まずは身の回りの好きなことを書き出すことから。ペンと紙を用意してください。

1. あなたの「好きなもの」リスト（5分）

好きな食べ物、好きな季節、好きな音楽、好きな場所… 思いつくままに5つ書いてみましょう。あなたの人柄が伝わる大切な記録です。

2. 「ありがとう」を伝えたい人（3分）

家族、友人、お世話になった人…。顔を思い浮かべながら、3人の名前を書いてみましょう。

3. 冷蔵庫の中身を確認（2分）

賞味期限の近いものはありませんか？
今日の献立を考えるように、身の回りを少しだけ整理整頓。これも立派な準備の一つです。
少しずつ始めるのがコツです。

14日間チャレンジ：「ありがとうノート®」を書いてみよう

「ありがとうノート®」は、あなたの想いを形にするためのノートです。1日1テーマ、14日間で少しずつ書き進めてみましょう。

【ありがとうの手紙】家族へ

ヒント：誰に・どんな場面で・何が嬉しかったか。今後の願いも一言。 例：「お母さんへ／受験のときに…」

【ありがとうの手紙】友人・お世話になった方へ

ヒント：支えになった出来事を具体的に1つ。連絡先も添える。

【ごめんなさいの手紙】家族へ

ヒント：謝っておきたいこと、心の残りのあることなど。ごめんなさいの一言。

【告知の希望】病名や予後の告知について

ヒント：誰から・どの範囲で・どのタイミングで知りたいか。立ち会ってほしい人。

【手術と意思決定】

ヒント：侵襲の大きい手術の可否、事前指示書の有無、代理決定者（連絡先）。

【延命治療・介護の希望】

ヒント：人工呼吸器／心肺蘇生／経管栄養の希望、在宅か施設か、疼痛コントロールの優先度。

【臓器提供の意思】

ヒント：提供可否・部位・年齢/条件、意思表示カードや保険証の記載場所。

【献体の希望】

ヒント：献体先（大学名等）、登録状況、宗教配慮、連絡手順と保管書類の場所。

【葬儀の希望① 形式と場】

ヒント：家族葬／一般葬／無宗教、式場候補、喪主候補、流したい音楽や写真。

【葬儀の希望② 供養と費用】

ヒント：納骨・墓所・樹木葬・散骨の希望、予算感、香典・供花に関する意向。

【名簿・連絡網① 緊急・医療系】

ヒント：家族・代理決定者・主治医・かかりつけ薬局・介護事業者・顧問士業。優先連絡順を明記。

【名簿・連絡網② 親族・友人・地域・仕事】

ヒント：氏名／関係／電話・メール・SNS／連絡方法（電話・SMS・メール）／一言メモ。

【家族に伝えておきたいこと① 生活・実務】

ヒント：重要書類の場所（保険証券・年金・不動産・口座一覧・パスワード保管方法）、毎月の支払い先、合鍵の管理。

【家族に伝えておきたいこと② 想いの総仕上げ】

ヒント：暮らしの希望（住まい・介護）、思い出の品の扱い、デジタル遺品（写真・SNS）の方針、最後に感謝のメッセージ確定版。

お金・暮らし・医療の「軽い棚卸し」

すべての情報を完璧にまとめる必要はありません。「どこにあるか」だけ家族が分かるようにしておけば、それだけで十分です。

お金のこと

• メインで使っている銀行はどこですか？
• 保険証券はどこに保管していますか？
• 年金手帳の場所は分かりますか？

これらが曖昧な方は、一度お金の専門家（FP）と一緒に情報を整理すると安心です。