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【デジタル終活にもつながる】実例でわかる!親のデジタルデビュー成功のヒケツ:専門家が教える親のサポート方法

高齢の親がスマートフォンやパソコンを自在に使えるようになると、生活の便利さだけでなく、家族全員の安心感やコミュニケーションの質も大きく変わってきます。
実は、この「親のデジタルデビュー」は、いざというときの情報整理や家族間の連絡にも役立ち、結果として“デジタル終活”を円滑に進めるきっかけにもなるのです。

70代以上の親を持つ40代の私たちが、どのように親のデジタルデビューを成功に導けばいいのか、専門家の視点でお伝えします。

なぜ親のデジタルデビューが「終活」にも大切なのか

親の生活が豊かになると、いざというときの混乱も減らせる

たとえば、70歳の母親がスマートフォンを使い始めたことで、離れた場所に住む孫の写真や動画を簡単に見られるようになりました。日々の楽しみが増えるだけでなく、普段からこまめに連絡を取り合う習慣ができれば、万が一のときにも連絡がスムーズにいきます。
デジタル化された連絡先情報や健康管理データが整っていれば、それがそのまま“デジタル終活”としての備えになります。

緊急時の安心感が高まる

75歳の父親が一人暮らしをしているケースでは、スマートフォンを持ってもらうことで「もしもの時にすぐ連絡が取れる」という安心感が得られます。
体調不良や災害時の連絡手段があるかないかは、家族の負担を大きく左右します。
さらに、アプリで現在地の確認やオンライン診療の予約ができるようになると、遠方からでも素早いサポートにつながります。

“デジタル遺品”整理にも一役買う

写真や連絡先、銀行口座の情報など、今は多くの個人情報がデジタル化されています。
親御さんが普段からスマートフォンやPCに慣れていれば、「どのサービスを使っているか」「どのように管理しているか」を子ども世代とも共有しやすくなります。
これらを整理しておけば、終活の一環である“デジタル遺品”の管理が非常にスムーズになるのです。

デジタルデビュー成功のためのステップ

1. 適切なデバイスを選ぶ

使いやすさを重視

  • 大きな画面と文字

シニア向けスマートフォンや、文字サイズを簡単に拡大できる機種がおすすめです。画面の明るさやコントラストの調整機能が充実している製品も人気があります。

  • シンプルな操作性

不要なアプリや設定が多いと、覚えることが増えて混乱してしまいます。シニア向けのプリセットがある機種を選ぶと、初期設定がラクです。

実例

74歳の父親に初めてスマートフォンを持たせる際、文字が大きく表示されるシニア向け機種を選びました。
お店のサポートカウンターで初期設定まで行ってもらい、その日のうちに家族と写真を送り合うほどスムーズに使い始められました。

日本の現状:スマホ教室の利用も検討を

実は、自治体や家電量販店では「シニア向けスマホ教室」が頻繁に開かれています。参加費は1回500円~2,000円程度のところが多く、「タップやスワイプって何?」という初歩的な質問にもやさしく答えてくれます。
個人で教わるよりも同世代の仲間と一緒に学ぶほうが楽しみやすく、デジタルデビューのモチベーションアップにもつながります。

2. ゆっくりと丁寧に教える

短時間のレッスン

  • 一度に多くを詰め込まない

覚えることが多いと、親御さんの負担は想像以上です。最初は15〜30分程度のレッスンにし、「今日はカメラで写真を撮る練習だけ」のようにテーマを絞ると覚えやすいです。

親の興味に合わせる

  • 趣味や日常の関心事からスタート

料理が好きならレシピ検索、ガーデニングが好きなら植物の育て方を調べる、といったふうに「親御さんが喜ぶ使い方」を最初に教えると、ぐっと興味を持ってくれます。

実例

ガーデニングが大好きな69歳の母親は、スマートフォンで花の育て方やガーデニング仲間のブログを読むことから始めました。親しみのある話題だと覚えやすく、そのままネット検索やSNSの使い方にも興味が広がりました。

3. 成功体験を積んでもらう

まずは簡単な操作から

写真を撮る、時計を確認する、天気予報を見るなど、難易度の低い操作を一緒にやってみると、すぐに結果がわかり「できた!」という達成感につながります。

褒めて伸ばす

ほんの些細な成功でも大げさに喜びを共有すると、親御さんの自信が高まり、次のステップにも積極的になってくれます。

実例

73歳の母親にカメラの使い方を教えたところ、庭の花を撮影してLINEで家族に送るのが楽しくなったようで、その後は画像フォルダの整理や友達登録の仕方など、自然に学ぶ範囲が広がっていきました。

4. 身近な例えを使って説明する

アナログに置き換える

「メールはデジタルの手紙」「インターネットは大きな図書館」といった、親御さんがイメージしやすい言葉を使うと理解が早まります。

実例

76歳の父親に「検索」を教えるとき、「図書館の本を探すようなイメージで、“キーワード”が本のタイトルみたいなものだよ」と説明したら、すぐに使いこなし始めました。

5. セキュリティ対策をしっかりと

基本的なルールを教える

  • 怪しいメールやメッセージに注意

「知らない人からのURLは開かない」「個人情報を求められたら家族に確認する」など、最低限のルールを繰り返し伝えます。

  • アプリの使いすぎを防ぐ

無料アプリでも、実は課金が必要だったり個人情報を集められたりするケースがあります。知らないアプリは勝手にインストールしないように念押しします。

実例

71歳の母親が不審なメールを受け取った際、事前に「変だと思ったら必ず相談して」と教えていたため被害を防げました。ちょっと面倒なくらいこまめに声をかけることが大切です。

定期的な確認

一緒にチェックする時間を作る

週に一度、あるいは月に一度、スマートフォンのアプリ更新やウイルス対策ソフトなどを一緒に確認します。設定が勝手に変わっていないかなどもチェックしましょう。

実例

74歳の父親と週末にスマホチェックをする習慣を続けたところ、不要なアプリの削除やソフトの更新をスムーズに行えるようになりました。

親のデジタルデビューがもたらすメリット

健康管理の充実

アプリで日々の健康を見える化

血圧や歩数を記録し、医師の診察時にデータを見せると具体的なアドバイスが受けやすくなります。

実例

73歳の母親は毎日血圧を入力し、月に一度かかりつけ医にデータを提示しています。医師から「きちんと管理できていて素晴らしいですね」と言われ、母親自身の健康意識も高まりました。

家族とのコミュニケーションの増加

写真や動画のリアルタイム共有

孫の運動会や旅行先の様子をすぐに送れるので、「近くにいる」感覚が生まれやすくなります。

実例

75歳の父親は、孫の運動会をLINEのビデオ通話でほぼリアルタイムに見ることができ、「本当に現地にいるようだ」と感激していました。

社会とのつながり

趣味の幅が広がる

インターネットで新しい知識や仲間を見つければ、家にいながら趣味や交流が活性化します。

実例

74歳の母親は手芸が趣味で、自分の作品をSNSで発信するようになりました。全国の手芸愛好家からコメントをもらい、励みになっています。

自分たち40代の未来のために:デジタル終活がスムーズになる

安心感の向上

緊急時の連絡がスピーディに

遠方に住む親でも、スマートフォンならすぐに体調の変化やトラブルを知らせてもらえます。

実例

75歳の母親が夜中に体調を崩した際、スマートフォンからの連絡ですぐタクシーを手配でき、大事に至らずに済みました。

介護負担の軽減

見守りサービスが活用できる

GPS機能や見守りアプリを導入すれば、外出時の安全確認も簡単になります。

実例

78歳の父親に見守りアプリをインストール。コロナ禍で頻繁に会えない時期でも、最低限の安否確認ができ、家族の不安が和らぎました。

家族の絆が深まり、終活準備が自然に進む

連絡が増えると、自然に資産や契約の話題にも

普段からこまめにやり取りしていれば、スマートフォン内の銀行アプリや保険アプリの情報なども徐々に共有しやすくなります。最終的に「デジタル終活」として、残すべきパスワードや契約一覧を作るのもスムーズです。

実例

70歳の母親がオンラインバンキングの存在を子ども世代に教えたおかげで、いざというときに何をどう手続きすればいいか親子で共有する機会が増えました。

まとめ:親のデジタルデビューを成功させて、家族みんなの「終活」を円滑に

1. 親の立場に立ってサポートする

無理強いをせず、親御さんのペースや興味を最優先に考えましょう。

2. わかりやすい言葉や身近な例えで説明する

「メール=デジタルの手紙」「検索=図書館で本を探す」など、イメージしやすい形で理解をサポートします。

3. 小さな成功体験を積み重ねる

すぐに成果が見える簡単な操作から始めると、自信と意欲が自然に湧いてきます。

4. セキュリティ対策は基本のキ

怪しいメールや知らないアプリをインストールしない、困ったら相談する、というシンプルなルールから伝えましょう。

5. 定期的なフォローアップで使いこなしを継続

使わないと操作を忘れてしまうのは当たり前。週や月単位で一緒にチェックしてあげると長続きします。

親御さんのデジタルデビューは、コミュニケーションが増えるだけでなく、「いざ」というときのための情報共有や見守りにも大きく寄与してくれます。
そして、それが結果として“終活”における資産や契約の管理、デジタル遺品の引き継ぎをスムーズにする第一歩にもなるのです。

少しずつ一緒に学び、楽しみながらサポートしていけば、親子ともども将来への安心感がきっと高まるはずです。是非、今日から親御さんの“デジタル終活”デビューを応援してみてください。

株式会社FPオフィス縁(えん)

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